流産手術(子宮内容除去術)
流産は、妊娠された方の約10〜15%に起こるとされており、その多くは赤ちゃんの染色体異常が原因です。ご本人の生活習慣や行動が原因で起こるものではありません。
流産と診断された場合には、「自然に排出されるのを待つ方法(待機的管理)」と「手術で子宮内の組織を取り除く方法(外科的管理)」の2つの方法から、状態やご希望に応じて選択していただけます。
当院では、身体への負担を最小限にするため、静脈麻酔を用いた日帰り手術(吸引法)に対応しています。痛みや不安を軽減しながら、安全に子宮内の組織を除去することが可能です。
こんな状態の方が対象となります
- 超音波検査で胎嚢や胎児の心拍が確認できず、流産と診断された
- 子宮内に妊娠組織の一部が残っている(不全流産)と言われた
- 出血や下腹部痛があり、早めに対処したい
- 自然排出を待つことへの不安が強く、手術を希望している
- 仕事や生活のスケジュール上、早期に回復したい
流産の種類と診断について
流産の診断は、主に超音波検査(エコー)によって行います。流産にはいくつかの種類があり、状態によって対応が異なります。
稽留流産
胎児の発育が途中で止まっているにもかかわらず、出血や腹痛などの症状がほとんどなく、妊娠組織が子宮内に留まっている状態です。超音波検査で心拍の停止や発育の停止を確認して診断します。稽留流産の場合は、自然排出を待つ待機的管理と、手術による子宮内容除去術(吸引法)のいずれかを選択します。
不全流産
妊娠組織の一部が子宮内に残っている状態です。この場合も、待機的管理または手術による子宮内容除去術のいずれかを選択します。
完全流産
妊娠組織がすべて体外に排出された状態です。この場合は子宮の回復を待つのみで、追加の処置が不要なことが多いです。
手術の方法と流れ
当院では、子宮内容除去術として吸引法を採用しています。吸引法は、従来のそうは法(掻爬法)と比べて子宮を傷つけるリスクが低く、身体への負担を軽減できる方法です。
1
術前検査
超音波検査、血液検査、問診などを行い、子宮内の状態や全身の健康状態を確認します。
2
静脈麻酔
点滴から麻酔薬を投与し、眠った状態で手術を行います。痛みや不安を感じることなく、安心して受けていただけます。
3
手術(吸引法)
専用の器具を用いて、子宮内に残っている妊娠組織を吸引して取り除きます。
手術時間は約10〜15分です。
4
術後安静
手術後は院内でしばらく安静にしていただき、体調や出血の状態を確認します。
問題がなければそのままご帰宅いただけます。
5
術後検査
術後翌日と術後2週間に再度受診していただき、子宮の回復状態や出血の有無などを確認します。
※手術は健康保険が適用されます。